それって、中間反抗期!? 小学校低学年からの反抗期の特徴と接し方とは?

1.中間反抗期とは?

皆さん、「中間反抗期」という言葉を聞いたことがありますか?
「中間反抗期」とは、小学校低学年くらいの時期に訪れる反抗期のことをいいます。
2~3歳の「第1次反抗期」と小学校高学年~中学生の「第2次反抗期」の間に起こり、「隠れた反抗期」ともいわれています。
個人差はありますが、だいたい5歳~小学校中学年くらいの時期に訪れます。

・「第1次反抗期」…イヤイヤ期ともいわれ、自我を発揮して、自己主張を始める時期。
・「第2次反抗期」…自立心が芽生え、自己を確立していく時期。親や大人を否定し、反抗して、自分の価値観や自我を確立していく。

子供を育てるうえで、「第1次反抗期」と「第2次反抗期」の悩みが大きいため、「中間反抗期」は、話題に上がることが少ないかもしれません。
そのため情報も少ない傾向にありますが、親離れ・子離れをするためにも大切な時期といえます。

子供反抗期

2.中間反抗期の特徴は?

5歳くらいになってくると、物心が付いてきて、自分の意志や意見を持つようになり、周りにも注意を向けることができるようになります。
また、この時期は、きょうだいの誕生や小学校への入学など、生活の変化が大きくなりやすい時期でもあり、心がデリケートになりがちです。
「中間反抗期」は心が成長して、「自分で考えて行動したい」という自分の意志が育ってくると起こります。

具体的な特徴として、以下の様子が見られます。

①何でも自分でやりたがる
子供扱いされることを嫌がるようになり、これまで以上に「自分でやりたい」という気持ちが強くなり、親が手伝ったり、親が勝手にしたりすることを嫌がるようになります。
自分でできることを先にやられてしまうと、「自分でやりたかった」と泣き出すことも多くあります。逆に、自分でやっても上手くいかないときには、かんしゃくを起こしてしまうこともあります。

②干渉されることを嫌がる
家庭以外の場で、いろいろな価値観に触れることが増え、自分の考えを持つようになります。だからこそ、親や大人に指示されたり、干渉されたりするのを嫌がるようになります。

③友達との関係を重視する
学校や習い事などで、「集団」という意識が強くなり、家族より、友達との関係を大切にするようになります。小学3~4年生くらいの子供を「ギャングエイジ」ともいいます。

④外ではいい子
家の中で反抗することが多く、学校や習い事などで、反抗したり、怒ったりすることが少ないことが、「中間反抗期」の大きな特徴といえます。外ではいい子なので、園や学校の先生に、家での様子を報告すると、驚かれることもあるでしょう。
家庭以外の場所でいい子でがんばっている分、安心できる家庭で、イライラしたり、ストレスを発散させたりするのは、健全な姿ともいえます。
学校や園でトラブルを起こすなど、逆の様子が見られるときには、注意が必要です。

自己主張や反抗的な態度なども強くなりますが、親の管理下から少しずつ離れて、自立するための大事な時期といえます。
そして、年中~小学3年生くらいまでは、子供の個性が欠点に見えがちな時期とも言われます。育っている個性に気づき、芽を摘まないようにすることが大切です。

小学生喧嘩

3.どのような反抗をする?

まず、「中間反抗期」は、親の育て方が悪いから起こるものではありません。健やかに成長しているからこそ、起こるのです。
子供が反抗できるのも、親が受け入れてくれるからです。親への甘えの現れともいえるでしょう。

①口答えしたり、屁理屈を言ったりするようになる
これまでは、親の言うことを素直に受け入れることができていたのに、「歯みがきした?」「宿題した?」などの声がけに、「今やろうと思っていた」などと、口答えするようになります。わかっていることを先に注意したりすることがあると、スイッチが入り、「わかっているから、言わないで」などと、語気を強めてくることもあります。
自分が言っていることが正しいと思いがちな時期でもあります。

②言葉遣いが悪くなったり、大声や奇声を発する
友達などの影響もあり、怒ったときなど、「ばか」「うるさい」「だまれ」などと、今まで言わなかった言葉遣いをするようになります。
また、自分の気持ちをすぐに言葉にして伝えることが難しい場合などに、大声で叫んだり、奇声を出したりすることがあります。

③約束を守らなかったり、わざと人が嫌がることをする
家族の気を引くために、わざといけないことをしたり、約束を守らなかったり、言うことを聞かなかったりするようになります。
この時期に、下にきょうだいが生まれた場合は、下の子に意地悪をしたり、けんかがひどくなったりすることもあります。きょうだいとの関係で、中間反抗期がひどくなることもあります。

④物に当たったり、暴力をふるったりする
溜め込んだストレスなどを上手く発散できずに、怒ったときに、ぬいぐるみや近くにあるものに当たることがあります。
他にも思ったことをうまく言葉で表現できず、手や足が出たり、物に当たったりすることもあります。

⑤自虐的になる
親に怒られた時などに、「自分はダメな子」「自分は必要のない子」「生まれてこなければよかった」などと自虐的になることもあります。
反抗期が原因で、親子関係が良くないとき、本当に親に嫌われていると感じている場合もあります。

⑥嘘をついたり、人のせいにしたりする
自分にとって都合の悪いことがあると、自分を取り繕ったり、その場を凌いだりするために、嘘をついたり、人のせいにしたりするようになります。

⑦無視する
気に食わないことや嫌なことがあると、無視をすることがあります。
学校の様子や友達のことなどを聞いても、答えてくれないこともあります。

⑧不安が強くなる
友達関係や学校のことなどで、不安が大きくなる時期でもあります。周りと自分を比べるようになるのもこの時期で、些細なことでも心配になったりします。

⑨素直になれない
甘えたい気持ちと自立したい気持ちが交差するのが、この時期の特徴でもあります。まだ子供なので、本当は親に甘えたいのに、強がって、思っていることと言っていることが違うような天邪鬼な様子を見せることがあります。

小学生男女

4.男の子と女の子で違いはある?

男の子の場合
・暴言を吐いたり、暴力をふるう
男の子は女の子に比べて、言葉の発達が乏しい場合が多いため、思いを上手く言葉で表せないことが多いです。そのために、言葉ではなく、暴言や暴力などで、怒りや不安を表わすことが多くなります。

・話してくれなかったり、無視したりする
おとなしい子の場合、言葉数が少なく、話しかけても、答えたり話してくれなかったりすることもあります。

・集中をさえぎられると嫌がる
何かに没頭したり、夢中になったりすると、周りが見えなくなることがあります。集中しているときに、遮られたり邪魔されたりすることを嫌がり、怒ることがあります。

女の子の場合
・口答えや屁理屈が多い
女の子は口が達者な場合が多く、納得できないときには、激しく口答えしたり、しつこく言い返したりすることがあります。

・無視をする
言葉で自分の思いが伝わらないときには、無視をしたり、知らないふりをしたりして、態度で反抗を示すことがあります。

いずれにしても、イライラした気持ちや不安な気持ちを抱えていて、それを親に共感してほしいという場合が多いです。

小学生親叱る

5.してはいけないNG行動

①勝手にしたり、決めたりする
何でも自分でしたい気持ちが強い時期でもあるので、子供のことを勝手にしたり、決めたりしないようにしましょう。どんな小さなことでも、子供に「これは、お母さんがしてもいい?」などと確認するようにしましょう。

②感情のままに怒る
絶対にしてはいけないことをした時には、叱ったり、注意したりすることが必要ですが、イライラして、感情のままに怒ることはよくありません。子供が反省していなかったり、ふざけたままでいたりすると、つい怒り続けてしまいがちですが、さらに関係が悪化することがあります。

③支配する
例えばゲームをやめないときなどに、一方的に「取り上げるよ」などと言って実行すると、反発が強まることがあります。
また、「〇〇したら、〇〇してあげる」などと交換条件を出して、親の指示に従わせることも支配することになります。

④干渉する
子供と生活していると、どうしても子供の行動が気になり、「宿題はしたの?」「早く寝なさい」などと干渉や指示をしてしまいがちです。
1日の生活を振り返ってみて、指示や命令の言葉が多いようであれば、少しずつ減らす努力をする必要があります。

⑤子供の話を最後まで聞かずに、決めつける
「どうせしないんでしょ」「あなたがしたんでしょ」などと決めつけることで、子供が怒ったり、逆に話す気をなくしたりします。子供の話や気持ちを最後まで聞いてから、親の思いを伝えることが大切です。

⑥突き放す
反抗する一方で、まだまだ親に甘えたい時期です。「もう知らないよ」「勝手にしなさい」などの言葉は、親子のコミュニケーションを遠ざけ、反抗がより強まることもあります。
他にも「出ていきなさい」などと言うと、本当に出て行ってしまう子供もいます。事件や事故に巻き込まれる可能性もありますから、絶対に言ってはいけない言葉の1つです。
突き放して、子供を無視することも、大人気がなく、子供と向き合うことから背けることになります。

女の子親子

6.ぜひしてほしいOK対応

①子供と2人で向き合う時間を過ごす
きょうだいなどがいらっしゃる場合には特に、1日の中で、数分だけでよいので、子供と2人きりで向き合う時間を作るように意識するとよいです。お風呂の中や、きょうだいのどちらかが寝た後など、落ち着いた状態で話をするようにしましょう。

②子供と同じ目線になって、話をきちんと聴く
まだまだ親との関わりを強く求めている時期です。食事の時やおやつの時間など、リラックスしている時に、話をじっくり聞く雰囲気を作るようにしましょう。

③子供の思いや要求を聴く
子供と良い関係を作るためには、子供の意志や思いを聞いて、思いを共有することが大切です。子供を一人の人間として、子供の意見をできるだけ尊重することが大切です。子供の思いをしっかり聞いて確認することで、子供は自分で決める力をさらに伸ばすことができます。

④居心地のよい空間を作る
家庭の中は、子供が癒されるような雰囲気作りを心がけることが大切です。園や学校で嫌なことや不安なことがあっても、家に帰れば、落ち着けるような環境を作るようにしましょう。家庭の中が安定していれば、外で何かあったとしても、心の充電ができ、次の日も前向きに過ごせることが多いものです。

⑤子供の世界を大切にする
子供は子供の世界で、日々、園や学校で生活しています。友達との関係を重視する時期でもあるので、園や学校での様子や友達関係を大切に見守るようにしましょう。交友関係も広がり、心配もあると思いますが、学校の先生や子供に関わってくれる大人にも見守ってもらいながら、子供が子供の世界を楽しめるようにしましょう。

⑥子供の気持ちを代弁する
自分の気持ちを言葉にして伝えることが難しい場合もあります。
「本当は自分でやりたかったんだね。」「うまくできないと、悔しいよね」などと、子供の気持ちに寄り添い、代弁することで、気持ちが落ち着くことがあります。

⑦子供の行動の理由を考える
行動に目を向けるのではなく、子供の気持ちを考えて、「どういう気持ちで、〇〇をしたんだろう」と考えて、子供の気持ちに近づき、気づくことが大切です。

⑧絶対にダメというとき以外は、自分の好きなようにさせる
危険な時や人を傷つける時以外は、子供の気持ちにまかせるようにしましょう。これは、子供の言いなりになるということではありません。勉強も友達関係も自分で決めて、行動することで自信がつき、自立へと向かっていきます。

⑨日ごろの食生活に目を向ける
砂糖を始め、糖分の多い食事を摂っているようであれば、糖分を控えるようにしましょう。糖分の摂りすぎは、子供のイライラの原因の一つともいわれています。
子供が精神的に荒れている時には、特に食事に気を配り、身体にやさしい「まごわやさしい食」を心がけるとよいです。

親子ハイタッチ

7.子供に教えるとよい対応

①自分の気持ちを伝えることの大切さを教える
自分の気持ちを相手に伝えることができると、心が落ち着くことが多いです。家庭の中で、話をしやすい環境を作り、自分の気持ちを言語化できるように、コミュニケーションをとっていきましょう。

②深呼吸して、6秒待つ
怒りのピークは、6秒間続くと言われます。イライラしたときには、深呼吸して6秒待ちましょう。これは、親子でできる方法なので、親子で一緒に意識して、「6秒待つ」を習慣にして怒りのクールダウンができるようにしましょう。

③違う場所へ行く
イライラしたときには、いったん今いる場所から離れることも良い方法です。少しその場から離れて、一人の時間を作ることで、気持ちも少しずつ落ち着いていくものです。

 

8.反抗期がない場合は、どうしたらいい?

反抗期がない場合には、いくつかパターンがあります。

①友達親子のような関係
親子関係がフレンドリーで、親と子供が同じ方向を向いている場合、ぶつかり合うことが少なくなります。親が大好きで、素直な子が多いです。

②心の元気がない
心のエネルギーが少なく、親に対して反抗心はあっても、それを表現できない子がいます。特に男の子に多く、親に反抗するエネルギーが不足している状態です。

③親の支配で、反抗できない
親の支配が強すぎると、反抗できない場合があります。親が厳しすぎたり、子供に依存しすぎていたりすると、親子で依存状態になってしまいます。

友達のような親子関係の場合は、問題ないですが、親の支配で育てられた場合、何かを決める時に自分で決められなかったり、自立が難しかったりします。親の機嫌や気持ちを優先している様子であれば、これまでの育児を振り返ることが必要です。
反抗できないより、言いたいことを言える少し反抗的な子の方が健やかな成長といえるでしょう。

「大変だ」と感じている時こそ、子供のことをよく知るチャンスです。
子供のことを知ろうと思うと、自分のことも振り返ることができ、親子での成長につながります。
そして、子供の成長を正しく知り、情報を得ていると、不安は少なくなり、安心して向き合ったり、見守ったりできるようになります。
多感な子供時代。子供は、大人になるまでの多くの時期を反抗期と呼ぶことがわかります。
「反抗期」に共通していえることは、子供が次のステップに成長するために、必要な成長の過程ということです。
親子で楽しく過ごせる時間を1分でも多く持てるように、ドンとかまえて、見守りながら過ごすことができるとよいですね。