幼児期はどんな力を身につけておくべき? 日常生活や普段の会話で身につく「10の基礎概念」とは?

こんにちは!しちだ・教育研究所です。

保護者のみなさんは、幼児期のお子さまに、どんな力を身につけさせてあげたいですか?
想像力や語彙力、思考力など、挙げていくとキリがないですよね。

七田式教育では、幼児期に身につけたい「10の基礎概念」を大切にしています。

基礎概念と聞くと、少し難しく聞こえるかもしれませんが、
基礎概念を身につけることは、他者とのコミュニケーションに欠かせない「表現力」を身につけるということです。

幼児期のうちに学んでおくことで、豊かな表現力の源を育むことができます。

日常生活の中でも、ちょっとした工夫次第で学ぶことができるので、ぜひ今日から実践してみてください。

≪目次≫
1.基礎概念こそコミュニケーションの基礎!
2.基礎概念はどうやって教える?
3.「量」は身近にあるものから教えましょう!
4.「空間認識」を学ぶには、つみき遊びが何より大切!
5.「比較」は言葉と同時に学んで理解度アップ!
6.「順序」は順序よくゆっくりペースで
7.最後はプリントで知識を定着させる!

1.基礎概念こそコミュニケーションの基礎!

「色」「形」「大小」「数」「量」「空間認識」「比較」「順序」「時」「お金」、
七田式ではそれぞれにまつわる表現を10の基礎概念と呼んでおり、
就学前に身につけることを目標としています。

これらを身につけると、表現できることが格段に増えるため、
基本的な会話に必要な語彙とも言えますね。

たとえば、「犬」について伝えたいとき、
「小さい犬」「黒い犬」などの説明を加えれば、少し分かりやすくなりますよね。
さらに、「〇cmくらいの大きさ」「△kgくらいの重さ」などを加えると、
もっと詳しく伝えることができます。

何か一つのことを表現するとき、基礎概念が身についていれば、
その特徴を自分自身で理解するだけではなく、
しっかりと相手にも伝えることができるのです。

10の基礎概念がわかるようになると、
コミュニケーションの幅が飛躍的に広がります。
そうすることで、お子さまにとっても、おうちの方にとっても、
意思疎通がしやすくなり、親子のコミュニケーションが豊かになります。

親子の家庭学習

2.基礎概念はどうやって教える?

では、基礎概念はどのように教えたら良いのでしょうか?

4歳になると、プリントに取り組んでいる方も多いかもしれません。
比較や順序の問題など、プリントではよく出てくる問題です。
ただ、ここでつまずいてしまったという方も多いのではないでしょうか?

特にこのくらいの年齢になると、好きな問題はどんどん解きたがりますが、苦手だと思ったものは、避けてしまいがちになります。

最終的にはプリントでの理解度チェックが大切ですが、それ以前に、日常生活の中で実物を使って教える方が、スムーズに身につけることができますよ!

「実物で教える」

「プリントで確かめる」

この順番が楽しく学べるポイントです。

プリントで教えようとすると、どうしてもつまずく可能性が高くなってしまいます。
実物で教えた後、プリントでおさえる、確かめるという順にしましょう。

今回は、特に「量」「空間認識」「比較」「順序」の4つのカテゴリにフォーカスして、それぞれの取り組み方をご紹介いたします。

3.「量」は身近にあるものから教えましょう!

「量」の基本は、「多い・少ない」です。
もし、まだ多少の判断がつかないようであれば、まずはそこから教えてあげましょう。
おはじきのようなものから始めて、慣れてきたらお茶などの液体に挑戦!
どちらが多くて、どちらが少ないかがわかるようにしましょう。
その基本ができていればOKです!

STEP1 「半分」を教える

半分という概念には、
「りんご1個と、半分に切ったりんご」
「コップにいっぱいの水と、コップに半分の水」のような、量に対しての半分と、
「ぶどう4粒の半分は、ぶどう2粒」のような、数に対しての半分の2種類があります。

≪量に対しての半分を教えるときは…≫

①色水と、同じ大きさのコップを2つ用意します。
②片方のグラスには多めに、もう片方のグラスには少なめに色水を注ぐところを見せます。
③「半分ずつになっているかな?」と聞きます。
④「こっちが多い」「こっちが少ない」と気付いたら、多い方のコップから少ない方のコップへ色水を移して、同じ量になるのを見せましょう。

≪数に対しての半分を教えるときは…≫

①おはじき(偶数個)とお皿を2枚用意します。
②「全部で6個あるから、半分に分けっこしよう」と言って、2つのお皿に同じ数ずつに分けさせます。
③「6個を半分にすると、何個になるかな?」と聞いて、数を数えさせます。

このようにして、いろいろなパターンで繰り返し半分にすることを教えます。
実際に体験することによって、感覚的に半分がわかるようになります。

単位を学ぶ

STEP2 「単位」を教える

「量」の概念の中には、「単位」も含まれます。
この「単位」こそ、プリントで教えるのは、とても難しいものです。

長さを表すものは「cm、m、km」
重さを表すものは「g、kg」
かさを表すものは「mL、L」

など、お子さまにとって身近な単位から教えてあげましょう。

たとえば、料理を手伝ってもらうときにも、さまざまな単位が出て来ます。
お米や砂糖はkg、お肉はg、水やジュースなどはmL、煮込む時間は〇分△秒・・・

身長や体重、くつのサイズなど、身の周りのものの長さを計ったりや重さを量ったり、内容量の表示を見せたりすることで、少しずつわかるようになっていきます。

それぞれの単位のサイズ感がわかるようになれば、プリント上でも、実際のものをイメージすることができて、スムーズに解くことができるようになります。

分数を学ぶ

STEP3 「分数」を教える

量に慣れてきたら、分数も積極的に教えてあげましょう。
2つに分けたうちの1つのことを「2分の1」、
4つに分けたうちの1つのことを「4分の1」ということを教えます。

これは、ホールのケーキを切り分けるときなど、
お菓子を分けるときがチャンスです!

分数については、意味から説明するのではなく、今はインプットするだけで十分です。
「量」の一つとして、分数にも多く触れさせてあげて、
感覚として耳に馴染ませることを意識してみてください。

実物を使って「量」を学ぶおすすめ教材はこちら
しちだっくてんびん

 

4.「空間認識」を学ぶには、つみき遊びが何より大切!

空間認識とは、上下、左右、前後、内外、遠近を把握する能力のことです。
この力が身につくと、図形の問題に強くなります。
紙に書いてある2Dの図形が、頭の中で3Dに再現できるようになるからです。

ですが、いざ、プリントでこの問題が出て来て解こうとしても、
なかなか頭の中で立体的に再現するのは難しいのです。

しかも、もじやかずなどと違って、子供に教えようと思っても、伝え方が難しい問題でもあるんですよね。

だからこそ、感覚的にマスターできるように、小さい頃から遊びながら身につけるのが理想です。

つみきあそび

STEP1 つみきやブロック遊び

最も基本的な取り組みは、つみきやブロックで遊ぶことです。

まずは、とにかく自由に積んだり、並べたりすることを繰り返しましょう。
そのうち、目に見えない部分にもつみきがあることが、自然とわかるようになります。

その次のステップとして、作ったもののつみきの数を数えることをプラスしてみましょう。

また、5個のつみきでどんな形を作れるかにチャレンジしてみるなど、つみきの「個数」を意識してみましょう。

つみきにはいろいろな色や形があります。
遊びのときには、さまざまな形を使用するのも良いのですが、
プリント学習につなげていくためには、なるべくシンプルな立方体のつみきを使うことをおすすめします。

STEP2 立体図形を知ろう

〇、△、□など、平面図形を見る機会はたくさんあっても、立体図形は意外とじっくり見る機会が少ないものです。

プリントで見るだけではイメージしづらいので、

立方体 ⇒ サイコロ
直方体 ⇒ お菓子の空箱
円柱  ⇒ 筒状の入れもの
円錐(すい) ⇒ クラッカー
四角錐 ⇒ ピラミッド

など、なるべく身近にある物で教えるのが大切です。

実際に触って、上から見たり、横から見たり、下から、斜めから・・・と、いろいろな角度から観察してみましょう。

その次のステップは、展開図です。

立体的な図形も、開けば平面図になりますよね。
展開図を用意して、実際に組み立ててみましょう。

平面からどんな形が出来上がるのか、
また、立体図形を開いたらどんな風になるのかを知ることで、プリントの問題を解く際に、頭の中で立体的に考えられる力が身につきます。


STEP3 平面から立体へ、立体から平面へ

「空間認識」の最終的な目標は、平面の図形を見て、頭の中で立体に再現できることです。

そのためには、平面→立体、立体→平面と、変換することが必要になりますよね。

つみきを積んで遊ぶことに慣れたら、それを写真にします。
その写真を見て同じ形をつみきで作ったり、実際のつみきで形を作って、同じ形の写真を選んだりしてみましょう。

プリントでつみきの問題があったら、同じ形を作ってみたりして、紙面の2Dと、立体の3Dとをリンクさせるような取り組みをしてみましょう。

「空間認識力」が身につくおすすめ教材はこちら
しらきのつみき

 

5.「比較」は言葉と同時に学んで理解度アップ!

「比較」の基本は、2つのものを比べて判断することにあります。
まずは2択で、大小、長短、高低、多少などの基本的な問題ができることを確認しましょう。

マトリョーシカ

STEP1 3つ以上の比較

まずは、大中小のものを使って、「大きい順に」「小さい順に」と並べるところから始めましょう。

長短、多少、高低なども、身近なものを使いながら、問題を変えて繰り返しチャレンジしてみましょう。

それから、4択、5択と選択肢を増やしていきます。
「大きい順に」「小さい順に」ができるようになったら、
「2番目に大きいものは?」「4番目に小さいものは?」と難しい問題にステップアップしていきましょう。

比較の問題は、プリントではよく出てきますが、苦手意識を持ってしまうことが少なくありません。

まずは実物を使って、解くようにお伝えしているのですが、実物ではできても、プリントではできなくなってしまうということがあるかもしれません。
その要因の一つに、実物では並べ替えられても、プリント上では頭の中で並べ替えないといけない点がありますよね。

実物で並べ替えることに慣れたら、今度は、順番を答えさせるようにしたり、プリント上にメモしたりすることを教えてあげましょう。

「比較」を楽しく学ぶおすすめ教材はこちら
くまのひもとおし+くまのひもとおしブック


STEP2 実際の物の大きさを知ろう

プリントでは、イラストを見て問題を解きますので、問題の絵は、実際の大きさとは異なりますよね。
ですから、イラストを見たときに、実際のものの大きさをイメージできないといけません。

これがイメージできるかどうかは、お子さまがどれくらいの体験をしているかがカギになります。

たとえば、「犬と船はどちらが大きい?」という問題があったとします。
もし、お子さまがおもちゃの船しか見たことがなく、実際の船の大きさを知らなければ、実際の船のサイズ感が分からず、「船よりも犬の方が大きい」と認識してしまうかもしれません。

テレビや写真でも見られるかもしれませんが、やはり実際の船を目にしたときの認識とはちがいます。
こうした「実際に自分の目で見る」という経験が大切なのです。


STEP3 反対言葉を教える

比較の問題を解くときに大切なことは、「反対言葉を知っている」ということです。
これは、少し意外なことかもしれません。

たとえば、大小を比較する5択の問題があったとき、
「大きい方から5番目は?」という問題文は、
「小さい方から1番目」と言い換えることができます。

こうした考え方が、比較の問題を解くときの大きなヒントになります。

深い↔浅い、厚い↔薄い、強い↔弱い、重い↔軽い、明るい↔暗いなど、いろいろな反対言葉を教えてあげましょう。

6.「順序」は順序よくゆっくりペースで

「順序」の最終的な目標は、座標が読み取れるようになることです。
これがわかるようになると、小学生になったとき、グラフや表の読み取りがスムーズに行えます。

ただ、このゴールに到達するためには、
一つひとつのステップを確実に理解して、積み重ねていくことが大切です。
お子さまによりますが、完全に理解するまでには時間がかかると思いますので、焦りは禁物です。
繰り返し、じっくり教えてあげましょう。

おもちゃ

STEP1 まずは1列からスタート

まずは、おもちゃやぬいぐるみなどを、横1列や縦1列に並べます。
そして、「パトカーは右から(左から)何番目?」
「うさぎさんは上から(下から)何番目?」などと聞いて、答えさせる遊びを繰り返します。

「左から3番目は何?」
「下から5番目は何?」
「お父さんは、左から5番目の乗り物が好きです。それは何でしょう?」
「くまさんはどこにいるでしょう?」
などと、いろいろと質問を変えながら、しっかり理解できるようにしましょう。

このとき、おもちゃなどの立体物を使って教えます。
数えるときは、「1番目、2番目」と一つひとつ指差しながら数えましょう。


STEP2 2列にする

今度は、2列×5個で、おもちゃやぬいぐるみを並べます。

「〇〇は上の段かな?下の段かな?」と聞いて答えられたら、
続けて「じゃあ、左から何番目?」を聞いていきます。

両方答えられたら、最後に「そうだね!〇〇は、上の段の左から3番目だね。」と、別々に聞いた後に、合体させます。

少しまどろっこしく感じるかもしれませんが、このくらいゆっくり確実に教えてあげると、混乱せずにすみます。

STEP1から2への移行が上手くいっていないと感じたら、すぐにSTEP1に戻るか、2列×3個など数を減らしてあげましょう。
わからないまま無理に進めるよりも、レベルを下げてでも確実にできるところに取り組んだ方が、お子さまの理解度は高まります。


STEP3 座標を知ろう

上下の2段がわかるようになったら、すでに順序をお子さまが実感できている証拠です。
次は、平面での理解です。
座標で考えられるようにしていきましょう。

たとえば、トランプを3×4の12枚並べて、「上から3番目、右から2番目は何のカード?」と聞いてみたり、ひらがなカードを使って、単語を作る遊びをしてみたりするのも良いですね。

他にも、3×3のマスを用意して、マスの中に絵やシールを貼らせたり、それを使って問題を出し合うなど、方法はいろいろあります。

日常生活の中でも、引き出しに入っているものを、あえて「上から3段目に入っているよ。」と言ってみたり、「今日は、左から2番目の靴を履いていこう」と指示の中で使ってみたりと、自然と身につくような言葉がけをしてみましょう。

 

7.最後はプリントで知識を定着させる!

始めにもお伝えしたように、基礎概念はよくプリントで出題されます。
それは、テストや受験にも必要となる知識だということです。

プリントをすると、お子さまがすでに理解できているところと、まだ理解できていないところがすぐにわかると思います。
特に、まだ理解できていなさそうなところは、実物で教えたり、一段階レベルを下げたりして、簡単なところからやり直してあげてください。

反対に、おもちゃでやって分かったからと言って、プリントでおさえをせずに終わってしまうのもよくありません。
遊びの中でいくらできていても、プリントできちんと正解できなければ意味がありません。
きちんとプリントで理解できているかを確認するようにしてください。

今回は、基礎概念の中の「量」「空間認識」「比較」「順序」の4つのカテゴリについて、おうちでの取り組み方をご紹介しました。

今回ご紹介したものは、あくまでも一例なので、おうちの中で取り入れられそうなものや、お子さまの好きなことに合わせて、アレンジしてあげてください。

少し探してみると、どれも日常生活の中や会話の中に溢れているような身近なことばかりです。
勉強しているという感覚をなくして、体験の中で教えてあげてくださいね。

実物で学んだら、プリントに挑戦!
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