ひらがな・カタカナは何歳から? お子さまが夢中で学べる取り組み方をご紹介!

こんにちは!しちだ・教育研究所です。

皆さんのお子さまは、ひらがな・カタカナをどれくらい読むことができますか?

「そもそも、何歳になったら始めるべきなの?」
「教えようとしても、なかなか乗り気になってくれない…」
「周りのお友達と比べて焦ってしまう!」

スムーズに文字を習得してほしいからこそ、いろいろな悩みがありますよね。

文字が読めることは、子供の「世界」を広げることにつながります。
まず、自分の名前が読めるようになれば、自分の物や自分の場所がわかるようになりますよね。
好きな動物や乗り物の本も、今までは読んでもらうだけだったのに、自分で一文字ずつでも読めれば、子供にとっては喜びになります。

レストランに行って、自分でメニュー表を読んで食べたいものが選べるようになると、自分でできることが一つ増えます。
そうした一歩一歩が自立につながるのです。

今回は、そうした「もじ」の取り組みについて、お伝えしていきます。

身の回りの文字から興味・関心を深めて、
「もっと知りたい!」という知識欲を高めてあげましょう!

≪目次≫
1.「もじ」のレベルはどのくらい? 今できることに合わせて次の目標をチェック!
2.ひらがな・カタカナの読み書きはこの順番で!
3.こんなときはどうしたらいい? 困ったときの解決策をご紹介!
4.「もじ」の読み書きマスターには、お子さまの興味が不可欠!

親子学習

1.「もじ」のレベルはどのくらい? 今できることに合わせて次の目標をチェック!

今、お子さまのもじのレベルはどのくらいでしょうか?
4~6歳の獲得目標に照らし合わせて、チェックしてみましょう。

【4歳】
□50音がすべて読める
□濁音・半濁音が読める
□単音がひとまとまりで読める
□ひらがなが書ける

【5歳】
□カタカナがすべて読める
□短文がスラスラ読める
□拗音が読める
□カタカナが書ける
□短い文章を真似して書ける

【6歳】
□ひらがな・カタカナ込みの文章がスラスラ読める
□ひらがな・カタカナ込みの文章がスラスラ書ける
□作文が書ける

いかがでしょうか?
「今5歳だけど、まだ4歳のところまでしかできていない・・・」
と、思われた方も大丈夫です!
焦ってステップアップしてしまうと、難しくて苦手意識を持ってしまい、返って身につくのが遅くなってしまうこともあります。

まずは、「もじ」に興味を持ってもらうことから始めましょう。
興味を持ってくれさえすれば、飛躍的にできるようになります。
今回は、「もじ」の基本となる「ひらがな・カタカナ読み」のマスターから順にお伝えいたします。

ひらがなカタカナ学習

2.ひらがな・カタカナの読み書きはこの順番で!

STEP1 ひらがな・カタカナ読み

〈ひらがな〉
まずは、濁音「゛」・半濁音「゜」を含めた、ひらがなをすべて読めるようになることを目指します。

①ひらがな表を使ってインプット!
ひらがな表や、ひらがなの絵本などを使って、一文字ずつ指差しながら読んでいきます。
イラストに注目したり、家族やお友達の名前を見つけたり、まずは一緒に読むことを繰り返したりして、読める「もじ」をどんどん増やしていきましょう!

②読めるようになったもじをチェック!
様子を見て、読めるようになった「もじ」と、まだ読めない「もじ」をチェックします。
ここで焦りは禁物です!
その日、たまたま当たることもありますし、正答数にこだわらないようにしましょう。

もじカルタ

チェックするときは、「もじ」だけのカードを使いましょう。
今まで見ていたひらがな表や、絵本、カルタなどを使ってしまうと、イラストをヒントにしていて、単純にひらがなだけで読めているのか、判断が難しくなります。
同じように、あ行から順番に読ませるのも意味がありません。
確実に読めているものからランダムに、それもテストだと感じさせないように、クイズみたいな遊びの中でさりげなくチェックしましょう。
ここはおうちの方の腕の見せ所ですね!

③まだ読めていない「もじ」をピックアップ!
確実に読めるようになった「もじ」はOKとして、
今度は、まだ読めていない「もじ」を中心に繰り返して教えましょう。

・ひらがな表でインプットを繰り返す
・画用紙に一文字ずつ書いて部屋やトイレの壁に貼る
・読めていない「もじ」を多めにしたカルタ取りをする
・イラストと対応させて読む練習をする

などがおすすめです。
この頃には、濁音・半濁音も読めるようにしておきましょう。
これも普通のひらがなと同じと考えていただければ大丈夫です。

まずは繰り返し読んでインプットして、イラストと一緒に読むことを続けると、自然に読めるようになります。

〈カタカナ〉
5歳代では、カタカナも読めるようになっておくのが目標です。
基本的には、ひらがなと同じ方法で進めていきます。

①カタカナ表を使ってインプット!
ここでのポイントは、ひらがなと一緒になっているものを使うのではなく、カタカナのみの表や絵本を使うこと!

ひらがな表は、カタカナも小さく書いてあることが多いですが、それを使って、
”「あ」と「ア」は同じだよ”
という教え方をしてしまうと、お子さまにとっては混乱してしまうことがあります。
ひらがなと同時に教えるのではなく、カタカナは1からのスタートと考えましょう。

「もじ」は、お子さまの好きなもので学習させると、理解が早く進みます。
カタカナは特に図鑑を活用する方法がおすすめです。
恐竜が好きなお子さまであれば恐竜図鑑、アニメのキャラクターが好きなお子さまではあれば、そのキャラクターの図鑑などを何度も読ませましょう。
カタカナが豊富に使われている絵本を使って、楽しみながら覚えていきましょう。

②読めるようになったもじをチェックして、読めないもじを中心に!
ここから先もひらがなと同じです。
読める「もじ」と読めない「もじ」をチェックして、読めないものを中心に、繰り返し教えていきましょう。

③ひらがなとカタカナのマッチング
カタカナがある程度分かるようになってきたら、ひらがなとカタカナの単音からマッチングをさせましょう。


STEP2 単語読み・文章読み

単音が読めるようになったら、単語読みにチャレンジしましょう。

ここでの大まかな目標は・・・

【4歳代】単語がひとまとまりで読める
【5歳代】短文がスラスラ読める
【6歳代】ひらがな・カタカナの混ざった文章が読める

です。
絶対ではないので、目安として考えてみてください。

〈単語読み〉
イラストとその名前が書いてあるような絵本を使いましょう。
そのとき、読み方に大切なポイントがあります。

それは、ひとまとまりで読むこと!

たとえば、みかんのイラストに「みかん」ともじが書いてあったとします。
わかりやすいようにと思って、「み・か・ん」と、一つひとつ指差して、一文字ずつ区切って読むのはNGです。
ぶつぶつ切って読んでしまうと、単語としてのまとまりがわかりづらく、スラスラ読むことができません。

指をスライドさせながら、「みかん」とひとまとまりで読むようにしましょう。
途中で読めない文字があってつまずいても、一文字ずつ読んで教えたら、必ず最後にひとまとまりで読むようにします。
これを繰り返すことで、単語読みがスムーズにできるようになりますよ。

絵本読み

〈短文読み〉
単語が読めるようになったら、次は短文読みにステップアップします。

おすすめは、
・文章が短い
・繰り返しが多い
・「もじ」が大きい
といった、すぐに読み終わるような低年齢向けの絵本を使うことです。

いきなり今読んでいるような絵本から始めると難しすぎるので、注意が必要です。

ここでの読み方のポイントは、文節のかたまりごとに読むこと!

たとえば、「いぬがはしる」という一文があったとします。
「い・ぬ・が・は・し・る」と区切りながら読むのではなく、「いぬが・はしる」という風に、文節のかたまりごとに読むようにしましょう。

指差しも効果的ですが、文のもじの一つひとつを指差すのではなく、文全体をなぞるようにスライドさせて読むのがおすすめです。

「単語読み」から「短文読み」へのステップアップは、予想以上にハードルが高いものです。
単語のときにはなかった「を」や、助詞の「は」を「ワ」と読むこと、「っ」など、ハードルがたくさん出てくるからです。

これは、何度も繰り返して、少しずつ理解できるようになるものですから、一喜一憂せずに長い目で見てあげてください。
この頃になると、読み聞かせもまた活かされてきます。
小さい頃に読んでいた本を取り出して、もじの方を指差しながら読んでみましょう。
「を」、「は」、「っ」などの読み方が、自然にインプットされて身についていきます。

〈文章読み〉
「短文読み」から「文章読み」へのステップアップは、はっきり言ってどれだけ回数をこなすかにかかっていると言えます。

だからこそ、お子さまのレベルに合わせたステップアップや、題材選びが大切なのです!
むしろ、そこにすべてがかかっていると言っても過言ではありません。
お子さまが「読むのが楽しい!」とか、「前より読めた!」と、プラスの気持ちを持てるような手助けをしてあげましょう。

難しいものにチャレンジした方がやる気がアップする子もいれば、簡単なものを何度も繰り返して自信をつける方が、上達への近道の子もいます。

この頃になると、得意不得意が自分でもわかるようになっています。
苦手意識が強い子には、なるべくわかりやすく、簡単な教材を選びましょう。
無理して早く読めるようになる必要はありません。
ゆっくりでも確実に身につける方が大切です。

文字書き

STEP3 もじ書き

読みと同時に進めていただきたいのがもじ書きです。
これもお子さまによって成長のスピードはさまざまです。
ただドリルをこなすだけではなく、「もじ」を書くことに対しての意味を感じられるように導きましょう。

大まかな目標は・・・
【4歳代】ひらがなが書ける
【5歳代】カタカナが書ける
【6歳代】文章がスラスラ書ける

これも目安ですから、一つずつクリアしていきましょう。

〈ひらがな書き〉
①簡単なもじから始めましょう

もじ書きは読みと違って、あ行から順に進めるとつまずいてしまう可能性があります。
あ行だけで考えても、「あ」「え」「お」の形は、書くのが難しいからです。
「もじ」を書くときは、簡単なものから練習しましょう!

たとえば、「し」「つ」「へ」「く」「て」という風に、書き順の少ないものから書き始めましょう。
また、お子さまの名前、家族の名前、好きなもののやキャラクターの名前など、特に興味がありそうなものから始めるのもいいですね!

②正しい書き順を教えましょう

ひらがなを書くときは、書き順も大切です。
市販のドリルやプリント等がたくさんあると思いますが、必ず横について、正しい書き順で書けるように声かけをしてあげましょう。

たとえば、
「し」は「うえからしたへ まがってしゅっ」
「へ」は「ななめにあがって すべりだい」
など、絵描き歌のようなイメージで、子供が書きやすいようなリズムをつけて教えてあげると、正しい書き順を覚えながら、楽しく書けるようになりますよ。
オリジナルでもいいので、面白いひらがな絵描き歌を作って楽しんでみてください。

③単語をどんどん書かせましょう

書けるようになった「もじ」は、どんどん書かせてあげましょう。
最初は鏡文字になってしまうこともあると思いますが、書いているうちに正しくなります。

まずは自分の名前から、なるべく書かせてあげて、電車の名前を書いたり、動物の名前を書くのもいいと思います。
家族に向けてのお手紙を書くなども効果的ですね。
長い文章は書けなくても、「一番好きな野菜は?」というテーマで、おうちの方とお子さまが手紙を交換すれば、読みも書きも同時にできますよね。

短くてもいいので、自分の書いた「もじ」を誰かに読んでもらうという体験を積ませてあげましょう。

〈カタカナ〉
ひらがなが書けるようになったら、カタカナの練習に入ります。
この頃にはだいぶもじを書くことにも慣れていますから、ア行から進めていっても大丈夫です。
カタカナは、直線と角があるものが多いので、比較的書きやすいと思います。
読みが出来ていないうちに書きの練習を始めるのはやめておきましょう。
まずは、読みを優先してあげてください。

〈視写〉
自分で書きたいことを文章で書けるように練習していきます。
文章を考えながら書くというのは、かなり難しいことなので、お手本となる文章を真似して書かせるところから始めましょう。

・短文読みで使っていた本を書き写す
・子供が書きたい文章のお手本を書いてあげる
・童謡の歌詞を書き写す

どんな題材でもよいので、お手本の文章を書き写しながら、もじ書きに慣れるようにしていきましょう。

親子の学習

3.こんなときはどうしたらいい? 困ったときの解決策をご紹介!

もじの読み書きをマスターするのは、大人が思っている以上に難しいものです。
お子さまのレベルに合わせて、ゆっくり確実に進めていきましょう。
進めているうちに、課題が出てくることもあるかもしれません。
そんな時のために参考にしてみてください。

「大きなマスでは書けるのに、小さいマスになると書けません。」

→小さいマスに納めるように字を書くのは、ストレスになってしまいます。
書くのに慣れるまで、なるべく大きなマスで練習させてあげましょう。
小さいマスへの移行は、急に小さいものにするのではなく、徐々に小さくなるようなものを準備してあげてください。

「上手に書けなくて泣いてしまいます。」

→完璧に書きたいという思いから、はみ出すのが嫌だったり、自分の理想通りに書けずに、やりたがらないこともあります。
なぞり書きができるタイプのプリントを繰り返し練習させてあげましょう。
グレーのペンを使って、少しずつなぞる部分を減らしていくようなプリントを手作りしてあげて、徐々に補助がなくても書けるような段階を踏ませてあげましょう。

「筆圧が弱くて、細い線になってしまいます。」

→もじ書きの練習をしながら、筆圧をつけることを同時にやるのではなく、お絵かきのときに筆圧を付ける練習をしましょう。
大きな画用紙や、カレンダーの裏などに、クレヨンや太めの芯のえんぴつを使って、自由に書かせてあげてください。

「読み書き自体を嫌がってやろうとしません。」

→お子さまが何に対して嫌がっているのか、よく観察してみましょう。
こちらが無理にやらせようとしてしまうと、それを感じ取って嫌がってしまうかもしれません。
少しお休みしてもよいですし、違うアプローチを考えてみたり、何に対して嫌がっているのかを見極めて、その問題点を解消してあげましょう。

いつもは黒い鉛筆で書いているのを、たまにはクレヨンや色鉛筆で書いてみたり、水筆で書いてみたり、使う物を変えるだけで、気分も変わります。
勉強という固定概念にとらわれず、お子さまに合った方法を一緒に探してみましょう!

文字の読み書き練習

4.「もじ」の読み書きマスターには、お子さまの興味が不可欠!

「もじ」については、きっかけ作りが何よりも大切です。
きっかけを掴むまではなかなか覚えられない時期が続いたり、やりたがらなかったりすることもあるかもしれません。

自分で読めたときの喜び、書けたときの喜びを感じられるように、お子さまの好きなことを取り入れてみてください。

目安になる目標や、取り組み方の順番をお伝えしてきましたが、恐竜が好きならカタカナからスタートしてもいいのです。
電車が好きなら、早くから漢字に興味を持つ子もいるでしょう。
その興味の芽を摘まず、大切に育てていってあげましょう。

七田式ではお子さまの「もじ」の力を伸ばす便利な教材をご用意しています。
豊富なラインナップから、お子さまにピッタリの取り組みをお選びください!
七田式教材もじ