おうちのカビを根本から撃退する方法!

カビが体に及ぼす影響とは

カビは、人類が誕生する遥か昔から存在していました。

ものを腐敗させて食中毒の原因になる他、成熟後に出す毒素が、DNAや染色体に直接働きかけて、発ガンのリスクを高めるものもあります。

また、カビの胞子を吸うと、アレルギーの原因にもなります。

 

近年、以前ならカビなんて生えなかった、部屋にまで生えるようになり、困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

その原因として、地球温暖化、高気密住宅、夏場の節電、開発による土壌菌の拡散などがあげられます。今後も、暑さや節電は免れない状況にあります。

私たちが快適な環境は、カビにとっても快適な環境です

カビの種類は8,000種ありますが、その半数の4,000種が日本に生息しているといわれています。寒冷や乾燥を好むカビもいますが、多くのカビは、気温20~35℃、湿度70%以上を好みます。特に28℃前後の、人間にとって快適な環境は、カビにとっても快適な環境です。

カビは、体にダメージを与える一方で、カビの一種である酵母菌を使って、味噌やしょうゆなど、さまざまな発酵食品が作られています。

地球上にカビが存在している以上、また、一方で重要な役割を果たしているカビを、絶滅させることは不可能です。

しかし、カビについての正しい知識を持って抑制していくことで、私たちは恩恵に預かりながら、悩みを遠ざけ、快適に過ごす、まさに“良いとこ取り”の生活ができるのです。

なぜカビは処理してもまた生えるの?

カビは、胞子が付着すると、菌糸と呼ばれる、植物のような根を伸ばし、伸ばした部分から芽を出して上へ上へと延びます。そして、その先に綿毛のような、胞子の塊をつけます。

その胞子が黒ずむことで、カビがあることに気が付くことができます。

あなたはカビを見つけたら、どうしていますか?

 

慌ててこすったり、カビ取り剤をかけて対処している方が、大半ではないでしょうか。

しかし、そのような方法では、またすぐにカビは生えてきて、いつまでたってもカビを除去することができません。

黒くなった部分には、1㎝²の面積に約2~4億個ものカビの胞子が集まっています。こすることで、胞子が飛び散り、そこからまたカビが発生します。

「それならカビ取り剤を使えば良い!」と思いきや、一般的なカビ取り剤は、漂泊をして表面を白くしているだけなので、カビが取れたように見えても、根は張ったまま、潜んでいる状態なのです。

カビを根本から除去する方法とは

1.膜を壊す

カビは、タンパク質の膜に覆われているので、刷毛で表面の膜を壊しながら薬剤を塗布します。そうすることで、表面の膜を壊し、根本まで薬剤を染み込ませることができます。スプレータイプのカビ取り剤が主流ですが、刷毛などで物理的に膜を壊す方法が有効です。

2.しばらく置き、真核を完全に分解

塗布後30分以上置き、カビの真核内のDNAまで完全に分解させます。塗布してからすぐに水で洗い流すと、カビが再発生する要因になるので、要注意です。

3.菌糸を処理

黒くなっている部分だけではなく、目に見えない、菌糸に部分も除去する必要があります。菌糸が残っていると、菌糸中のDNAが複製機能を発揮し、また増殖してしまいます。

カビ取りが有効な時季とは?

11~12月の大掃除とともにカビの除去をしておくことで、来年、カビが発生するリスクを格段に抑えることができます。

夏に発生したカビの胞子の多くはすでに飛んでいるので、この時季に除去する際は、胞子をあまり飛散させずにすみます。

また、除去中に飛散した胞子は、埃の中に混じっているので、除去処理後、しっかり大掃除をすることで、胞子も一掃することができます。

場所にあわせた処理をしよう!

  • まな板

黒ずみの原因は、バクテリアというカビです。バクテリアは、20秒以上水洗いすることで除去することができます。カビには、表在性と潜在性のカビがあり、黒ずみは潜在性のカビです。

なので、薬剤をしっかり浸透させることが大切なのですが、まな板が塗れていると、薬剤が浸透しないので、乾いていることが重要です。

  • 食品

カビの中には、発ガン性のある毒素を出すものがあります。食品に生えたカビの毒は加熱してもなくならないので、食べないようにしましょう。

味噌は、カビから2㎝ほど破棄すれば大丈夫です。中にいるのは体に良い酵母菌ですが、上部に発生したカビは、他の栄養素を得て変態したものなので、食べると害になります。

  • 皮のバッグ、靴、毛皮

カビ取り用の薬剤には、漂泊剤が含まれているので、直接塗布することができません。そこで、カビが成長しない環境をつくることが大切です。胞子にならず、菌糸のまま眠っている環境をキープするのです。そうすれば、黒ずみの心配はありません。

カビの部分に、制菌・除菌剤をかけて、ブラシやスポンジでカビを拭き取ります。胞子が飛ぶ場合があるので、できれば外で行いましょう。水洗いができるものは洗い、よく乾燥させることで、カビを抑制することができます。シーズンが終わり、しまう際にも行うのがポイントです。

  • 浴室

浴室のカビは、誰しも一度は見たことがあるのではないでしょうか。それほど、最もカビが生えやすい場所です。お風呂に最後に入った人がカビの処理をし、翌日最初に入る人が洗うことがおすすめです。

最後にお風呂に入った人が、泡が飛び散った部分に、シャワーなどで冷水をかけて、泡を洗い流すと良いでしょう。

  • 台所

コンロや、電子レンジの中、グリルの窓の内側など、台所は油汚れが多く放っておくとその中にカビが発生します。油をしっかり除去する洗浄剤を使用し、油汚れを完全に分解することで、カビを一緒に除去できます。