【目からウロコ!】七田式教育の代表 七田厚が語る幼児教育「その時、父は…」第16回 七田 厚

夜泣きをして親を悩ませる私

前回ご紹介した豆本シリーズ『生きて来た道』(七田眞著)の中から、子育てのことが書いてある箇所を拾って読んでいたら、第9集『道を開くの巻』に、私の知らなかったことが書いてありました。

 

―淳と厚がどんどん成長していく。そこで私はどんどん新しい子育ての体験を積んでいくことになる。これが私にとって、大きな楽しみであった。子供達の成長が、幼児教育を研究している自分の研究になるからである。

 

淳とは、4歳で亡くなった私の兄で、問題は、その次の一文です。

 

―厚がよく夜泣きをして、私たち夫婦を悩ませた。

 

 

 

その時、父(七田眞:七田式教育創始者*)はどうしたでしょう?

 

 

 

夜泣きをするのは、心がさびしいから

―私と妻は、夜中に厚が泣くと、代わり番こに厚を抱いて泣き止むのをのを待った。厚がなかなか泣き止まないので、厚を抱いて夜中に外に出、一生懸命に厚をあやして泣き止むのを待った。

 

「そうだったんだ…。」とショックでした。知らぬこととは言え、苦労をかけていたんですね。

 

―ずっと後に、しっかり胎教をして育てると、赤ん坊は夜泣きなどするものではないことを学んだ。夜泣きをするのは、心がさびしいからである。私はまだ子育ての初心者であったので、胎教の大切さを学んでいなかった。そのための苦労だった。

 

妊娠中に、お腹の子どもにしっかり夫婦で声をかけて育てれば、生まれた子供は心満たされて育ち、夜泣きなどしないものである。

 

そう言えば、父が、生前、「大切なことはみな、子供たちから学んだ」と言っていたことを思い出しました。

 

わが子の見せる姿にヒントあり!

2人目の子育てをし始めた父が「子育ての初心者」というのは、少し違和感がありますが、考えてみれば、今でこそ、「胎教」と言えば話が通じる、市民権を得た言葉なのですが、何しろ1960年代のことですからね。

 

子育てに関する情報が、まだまだ少ない時代だったのだと思います。だからこそ、父は、4人のわが子の見せる姿を通して、子育てについて、そして、子供の能力について、いろいろと学んだということなのでしょう。

 

私は、独身の時に当社の代表となったのですが、日々、仕事をしながら、子育てが実践したくてたまりませんでした。

 

ですから、結婚し、親になり、子育てが始まった時、「これでようやく、子育てができる!」と、子育てに関して、とても前向きでした。子供と一緒に過ごすことが、子供のことをよく知ることになり、仕事にも役立つことだと思ったからです。

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七田眞:七田式教育創始者
現在では、世界14か国に広がる「七田式教育」創始者。著書は200冊を超える。