行動の源は感情!「よしやるぞ」の言霊が行動のパワーを大きくする “アファメーション”の効果 |七田式LAB

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脳のヒミツ 2016.09.12

行動の源は感情!「よしやるぞ」の言霊が行動のパワーを大きくする “アファメーション”の効果

人は誰でも、やりたいこと、成し遂げたいことがあります。
しかし、日々の忙しい生活の中で、その願望を押し殺して生きている方も、少なくはないのでしょうか。
今回は、願望達成について考えてみたいと思います。

感情をコントロールしているのは「大脳辺縁系」

まず、私たちが物事を進めるときの大元になる感情について考えてみましょう。
脳科学者である塩田久嗣氏は、著書の中で次のような主旨のことを述べておられます。

大脳は、大きく分けて、感情を司る大脳辺縁系と、知性や理性を司る大脳新皮質、主に運動機能に関係するといわれている大脳基底核から成り立っています。しかし、知性と理性は大脳新皮質のみにコントロールされているわけではなく、その内部にある大脳辺縁系の『扁桃体』(へんとうたい)の判断と指令が、発端となっているのです。

つまり、感情が揺り動かされなければ、行動に転化されることはないし、逆に、感情が大きく反応すれば、大脳新皮質に送られる信号も大きくなり、それだけ、行動のパワーも大きくなるのです。

あなたの感情が大きく反応し、「よし!やるぞ!」というモチベーションが高まるほど、大脳新皮質に送られる信号も大きくなり、それだけあなたの行動のパワーも大きくなるのです。
ただし、何もかも感情のままに行動をして、他人に迷惑をかけるような行動をしていたのでは、あなたの願望は達成されることはないでしょう。『扁桃体』から生まれた感情と行動を時には抑制してくれ、あなたの思考や判断のコントロールをしてくれるのが、知性や理性を司る大脳新皮質の前頭前野と呼ばれるところです。

しかし、脳研究の進歩により、感情の中枢は大脳辺縁系にあり、前頭葉ですべての感情がコントロールできるわけではないことがわかってきました。
言い替えると、私たちがどう行動するかを最終的に決定するのは、感情であるということ、論理的思考により決定を下したというのは、あくまでもその感情の決断を正当化するために後づけされたものともいえそうです。

すべての行動の源は感情で成り立っている

私たちの行動の源になっているのは、あくまでも感情であり、その感情という土台がしっかりとしていなければ、その上に乗る知性は不確かなものになってしまうということです。
家を建てるときも、学習をするときも、もっとも大切なのは基礎部分です。
脳も行動も、同様です。

ところで、私たちは、ビジネスや生活シーンにおいて、自分の感情を乱すような出来事が起こることがありますね。
自分のコントロール範囲を超えた問題について、なんとかしようと躍起になるのは、貴重な時間とエネルギーの浪費につながることであり、その過程において、気持ちがイライラしたり、失敗の元にもなりかねません。
既に終わったことに意識を持っていっても、その事実をコントロールすることはできないのです。
それに比べると、現在、今この瞬間の感情は、自分でもコントロールが可能です。

スポーツ選手は「あきらめ」「怒り」「びびり」「チャレンジ」、4つの感情ををコントロールしている

感情のコントロールとしてわかりやすい例の一つが、スポーツの世界にあります。
多くの選手たちは、自分の感情をコントロールするトレーニングも行っているはずです。

メンタルコーチとして著名な白石豊氏が、著書『心を鍛える言葉』のなかで、スポーツ心理学の権威である、ジム・レイヤー氏がまとめた、スポーツ選手が試合中に見せる4つの感情レベルについて、次のようにまとめています。

  • 感情レベル1:あきらめ

選手が「あきらめ」の感情レベルに入ると、目線が下がり、背中が丸くなり、そして動作が明らかに鈍くなる。さらに、ため息をつきながら、たとえば、「こんなに風が強いんじゃあ、良いプレーはできっこないよ」、まさに「体は心をあらわす」状態ですね。

  • 感情レベル2:怒り

審判の判定に食ってかかったり、道具を地面にたたきつけたりといった態度に出る感情レベル。プロ野球の試合中に見かけることもある光景ですね。このような感情が心を支配すると、体内では交感神経が異常に興奮し、心拍数や血圧が上昇し、血液は酸性になり、疲労が蓄積されていきます。まさに「短気は損気」です。

  • 感情レベル3:びびり

「びびり」とは、やってやろうというポジティブなエネルギーが高まり過ぎて、過緊張状態になっている状態であり、非常に神経質で、せかせかした動作が特徴的です。行動はとてもパワフルなのですが、ここ一番というときに、このレベルの感情に支配されると、結果を急ぐあまり、あらゆるテンポが速くなってしまい、失敗の元になります。

  • 感情レベル4:チャレンジ

レベル1~3は、ミスや敗北につながりやすいものですが、この「チャレンジ」だけは、成功や勝利につながるものです。外から見ていても、躍動感にあふれて、「楽しい」「笑顔」「リラックス」「集中」「冷静」「燃える」といったベストパフォーマンスにつながる感情レベルです。

以上、スポーツにおける感情レベルをみてきましたが、これら一つひとつには、少なからず、私たちも、スポーツに限らず経験がありませんか?

確信し、望ましい結果を思い浮かべることが、夢の実現へとつながっていく

では、皆さんの願い、望みは何ですか?
独立して起業したい、現在の仕事をもっと大きくしたい、素敵な伴侶に巡り合い、幸せな結婚生活を送りたい、○○大学に合格したい。海外旅行に行きたいなど、さまざなことでしょう。

そして、その願いや望みを達成するにあたって、いろいろな問題を抱えているかもしれませんね。
私たちは何か問題を抱えているとき、あるいは、その問題を解決しようとするとき、まずは現実の中の原因を探り、それを変えることだけに注力し、違う結果を得ようとしがちです。

しかし、原因となることが一つではないことも多く、それらを探し当てること自体が困難な場合も多々あります。
さらに、その原因となったことを変えることそのものが困難なこともあり、新しい結果を導き出すのに時間がかかる場合もあります。

一方で、イメージの世界には、原因が結果をもたらすといった構造ではなく、すべてが融合して自他の区別がありません。
原因も結果も表裏一体となってつながっているのです。
そのため、「願望達成のイメージ」の場合も問題となる原因についてあれこれとイメージする必要はなく、ただひたすらに望ましい結果を思い浮かべ、その結果について確信を持ち続けることにより、それを実現することにつながっていくのです。
今回は、そのようなイメージを活用した「願望達成」について考えてみましょう。

願望達成に導くための暗示「アファメーション」とは

願望達成のイメージをする際に、自分のことを肯定し、その望ましい状態を言葉で表現することをアファメーションといいます。
アファメーションは、きちんと活用することで、人生を変えてしまうほどの力があります。
私たちは、日常的に、「私にはできない」「私には難しすぎる」「私のようなものは、○○に値しない」といった思いを抱きがちです。
そして、ほとんどの場合、そのような思いが無意識のうちに習慣化されてしまい、自分の行動や能力、あるいは思考が狭められていることを自覚しなくなってしまいます。

言い換えると、私たちは暗示の中で生きていて、それはしばしば「マイナスの暗示」となっていることが多く、願望達成の妨げとなっていることも多いのです。
しかし、逆に考えると、マイナスの暗示が習慣化されてしまうということは、それをプラスの暗示に転換してしまえば、私たちはマイナスの暗示による縛りから解放していくことができるのです。

イメージできることは、実現もできる。故ルー・タイス氏が遺した言葉

心理学者であり、コーチングの創始者である故ルー・タイス氏の言葉に、「あなたが想像することは、現実世界で実現できる」という言葉があります。
そして、彼は、著書の中で次のように述べています。

あなたは自分の可能性に対して、自信と確信を持つことと合わせて、不安を感じることがあるかもしれません。しかし、それは「大丈夫だ。不安を感じるのは普通のことなんだ」と思いましょう。
不安を感じるということは、実は、肯定的なサインなのです。「それはやめなさい、引き返しなさい」という声に耳を傾けなくてもよいのです。

あなたがどんな人間で、どんな人生を送るのかは、つねに変化していることであり、今はまだ、望むことよりも望まないことのほうに多く気づいているのかもしれません。たとえば、病気にはなりたくない、愚かな人になりたくない、お金で苦労したくないとわかっているのです。

しかし一方で、自分自身に次のような質問を投げかけてみてください「私は何が欲しいのだろう。今の自分、自分のしていること、自分のいる状況が不満だとすれば、どうなることを望んでいるのだろう」。それが将来の自分の目標に意識を向けるためのポジティブな思考法です。

さらに、次のように書いています。

あなたは自分の過去の間違いをすべて知っています。自分のだめなところ、恐れていること、欠点を知っています。

真実に自分が信じることと矛盾する側面があるとき、それを見ないように自分の視野を遮ってはいませんか?たとえば何かを探していて、なくしたのだと自分に言い聞かせることはありませんか?「なくした」と言ったとたん、潜在意識がその物を見えなくします。

潜在意識は真実を発見することより、自分が信じていることが正しいのだと証明することのほうに力を注ぎます。そう信じる自分は愚かではないと証明するためです。

自分自身に「鍵をなくした」と言ったとしたら、何をすると自分をばかに見せるでしょう?それは、鍵を見つけることです。潜在意識は「鍵をなくしたんだね?」と確認し、鍵に対して見えなくしてしまう盲点を築きます。鍵はすぐ手の届くところにあるのに、あなたにはそれが見えません。すると誰かがやってきて言います。「ここにあるじゃないか。すぐ目の前にあったのに!」。あなたは言い返します。「誰が動かしたんだ?1分前はなかったのに」。

脳は、イメージと現実の区別をしない。自分自身を信じることが、自分自身を創っていく

私たちが持つ現状のイメージは、部分的な絵でしかありません。私たちの知覚能力には限界があります。

いかがでしょうか? 私たちは、思い込みによって、目の前のことが見えていないことも多いものです。

願望達成のイメージトレーニングで陥りがちなのは、イメージをしている最中に、

「私の願望はもしかしたら、達成することができないのではないか」
「このままだときっと望むような結果にならないかもしれない」
「達成する自身がない」
「その価値が私にはない」

などといった、望んでいるはずの願望とは相反することを思ってしまうことです。

このことは、まるで自動車のアクセルとブレーキを同時に踏んでいるようで、車体である私たちの心身に、非常に負担を来たしてしまいます。
イメージトレーニング中の最も右脳が情報を受け取りやすい状態のときに、プラスのアファメーションをし続けると、いつの間にかプラスの思い、願望を達成することに対しての確信が無意識に根付いて、可能性を閉ざしてしまいそうになる心のブレーキが少しずつ外れていきます。

そのようなことの繰り返しにより、それまでためらっていた行動をするための実行力となったり、そのための勇気を得ることができたり、願望達成へのヒントがひらめいてきたりと、自分を取り巻く現実が変わってくるのです。
言葉には「言霊」というように、不思議な力が宿っています。七田眞は、言葉そのものに力があるという考えのもとに、このアファメーションを活用したイメージトレーニングを勧めてきました。

大切なことは、まずは自分自身を信じきること、そして、自分の可能性、自分の輝く未来があることを信じることから始めることです。
私たちはイメージした通りの自分を創っていき、イメージした通りの自分になっていきます。
私たちの脳は、イメージと現実の区別をしません。
願望達成のイメージを描くときには、イメージすることに色や音、感情といったことが入り、まるで「イメージという映画の中に没頭したような感覚」を得ることが大切です。

そして、そのような感覚になれた時は、もはやそのイメージ(願望)は、達成することが約束されたといってもよいでしょう。

参考文献

『「扁桃体パワー」が幸せを引き寄せる-“成功脳”の秘密がわかった!』(塩田久嗣著/徳間書店)
『心を鍛える言葉』(白石豊著/日本放送出版協会)
『アファメーション』(ルー・タイス著/苫米地英人監修/田口未和翻訳/フォレスト出版)

この記事の編集者
member

T.U

株式会社しちだ・教育研究所 大人向けの能力開発事業担当、セミナー講師

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